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家族の想いを塗っている Vol.3

若葉区のT様邸の工事はお天気にも恵まれて、予定通り進んでおります。
工程で木工事を5日間取っておりましたが、最終日は5人態勢で入り、軒天の大補修も完了いたしました。
で、木製の雨戸の滑りが悪くなってるということで、一筋を交換することになっておりました。
一筋(ひとすじ)と読むそうですが、これも『不思議な建築用語』のカテゴリの方で書きたくなりますな。(ネットで検索しようとすると、木製レールとかで出てきました。)

長年働いてきた一筋さん、毎日雨戸を行ったり来たりしたせいで、削れてしまってたそうです。
痩せてしまってたせいで、開け閉めすると雨戸が外れてしまってたそうです。

新しい一筋に交換しました。

これ現場で作ってたので、また写真撮っちゃったりして。
貼りついて作業を見てたら、職人の森山さんが教えてくれました。
「レールは一筋って言うんだけど、雨戸の鍵のことは猿鍵って言うんだよ。」
「猿?お猿さんの猿ですか?」
「そう。お猿さんの猿。」
下に下げて閉まる鍵を下げ猿、上は上げ猿と言うらしいし、猿に横から刺す方の細工を猫と言うとか。
私の実家の雨戸も、アルミ製に変えるまでは木製で、子供の頃は雨戸を閉めるのが日々のお手伝いの日課だったなあと思い出しました。
防犯上ではレベル高い鍵なんだそうです。
今は便利になったとはいえ、昔の建築ってすごかったんだなあと思います。

すごいと言えば、雨樋も。

T様邸、雨樋を交換するので、足場設置後最初に旧雨樋を撤去してるのですが、高圧洗浄で屋根洗ってたら、下から見たらこの勢いで水が流れてきておりました。
雨樋がついていればこんなことにはなりません。
雨樋を考えついた昔の大工さんは偉大だと思ってしまいました。(建築家かもしれないけど、そこはスルー。)

木工事を完了して、シーリング工事と外壁の下地補修工事(Vカットシール)を2日間やって、いよいよ塗装工事となっております。

T様邸の工事で、動画を撮っていたら、恥ずかしがりやな胡口さんと河野さんは逃げ回っておりました。(笑)
その胡口さん、私のメット姿を見て、
「並木さん、異常にメットが似合うね。」
と、ゲラゲラ。
それ、喜んでいいんでしょうか。

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